Do you LOVE me?


子犬が彼の周りにまとわりつく。
ロディは子犬を可愛がる。モチロン子犬達もロディが大好き。
この村に来て、五分と経っていないのにロディの周りを離れようとしない。

セシリアはその様子を見ながら溜息を付いた。

せっかく、せっかく二人きりなのに。
ロディは子犬に囲まれてて、私は離れてそれを眺める…ちょっと不満…です。

そうしていると、そのうちの一匹が私の側に寄ってきた。
垂れた耳は片方だけ黒い色がついていて、背中にジャムを落っことしたように大きな黒いぶちが乗っかっている。大きな黒い瞳で私を見つめてから、足元にまわとりつき、手で撫でてやるとベロベロと舐めて離れない。 『好き好き大好き。』そう言われている気がする。

可愛い。可愛い。可愛い。

気付くと、子犬を抱き締めている自分をロディが見つめていた。
「ロディ?」
「セシリアは僕といるより子犬と遊んでいたほうが楽しそうだな。」
ちょっとだけ、拗ねたような声色にセシリアはきょとんとした顔をしてから笑い出した。
「それは私の台詞ですわ。」



〜fin



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