「ありがとう。」 ふいに呟かれた言葉に戸惑って、彼女が振り返る。 「ロディ?」 どうして急にそんな事を言うのですか?セシリアの瞳はそう言っていた。 真っ直ぐな視線にロディの頬が赤く染まる。 城からの呼び出しで、アーデルハイドに帰っていたセシリアを迎えにいっての第一声がそれで彼女は驚いているのだろうか?。 (やっぱり変だったかな?)彼女がチームを離れている間、必死で考えた迎えの言葉のつもりだったんだけれど…。 「えと、仕事を終わらせてくれてありがとう。それから、帰ってきてくれてありがとう。」 そう言うと、自分の言わんとしている事がわかったのだろう。セシリアは、笑みを浮かべてからギュッとロディの腕にしがみついた。 「迎えに着てくださってありがとうございます。それから、私の側にいてくさだってありがとうございます。」 〜fin
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