kissの間 『えっと…これは…そうだよね。』 ランティスの腕の中で光は真面目に考えていた。彼の唇と私の唇が触れて離れた。 『そうそう、これは kissなんだ。』 きょとんとした私の顔に、ランティスが困っているのがわかる。 えとえと、どう言ったらいいんだろ。嫌だったとかじゃ絶対無くて、 じっと笑顔を見ていたり、ギュッって腕に抱きついたり、そういうのが大好きで。 こんな風に触れ合うのだってなんだか全然違ってなくて。 でも、これがkissなんだって、そう思っていただけ。 大好きなランティスに大好きって触れるのは、そう唇だって同じなんだって。 そう思っていただけなの。 ああもう、どうやって伝えたらいいんだろう。 ほんの僅かなkissの間 少女の思索は止まらない。 content/