目の前には、見慣れた森が広がっていた。

「おい、何処が出口なんだよ。」
「可笑しいですわね、こもれ陽が見えたような気がいたしましたのに?」
 頬に指先を当てて、深い溜息を吐いたフウを胡散臭そうに見ていたフェリオは、葉の間から覗いている魔物の瞳に気がついた。
 鏡に似たピカピカの瞳が光を集めて反射している。
彼等はそうやって、光と間違えて寄ってくる間抜け達を捕食しているのに違いなかった。
「まさか、お前…。」
「あら、見間違えてしまいましわ。申し訳ありません、以後気を付けさせて頂きますわね?」
「馬鹿、早く逃げないと、以後なんて優雅なもんはなくなっちまうぞ!!!!!」
 フウを怒鳴りつけると、フェリオは彼女の手を引いて走り出した。キョロキョロと左右を見回し、フェリオは、
  →左側を進んだ
→右側を進んだ