先を急いでいたふたりの前に人影が現れる。  口元を隠した扇をおもむろに頭上に、持ち上げてカルディナがクルリとポーズを決めた。
「よう来たな。」
「うわ、出た!」
 フェリオが叫び声を上げて、跳びすさる。その様子に、カルディナが目を細めた。
「ナイスバディな超絶美人のうちに向かって、随分な言い草やないか、兄ちゃん。」

 自分で言うなよ。

 フェリオのツッコミに、フウがホホホと笑う。
「で、どのようなご用件でしょうか?」
「此処であったが、百年目って奴に決まってるやろ!」
「ま、困りましたわね。」
 口元に指先を当てて、フウは小首を傾げた。


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