肌の露出が激しい衣装を身に纏った女性が、ふわりと身を躍らせる。

3児の母様


「こんなに、ビュリホでワンダホなうちをこないに待たして、悪いお嬢様方やで。」
「お嬢様って、俺も入ってるのか?」
 ウンザリした顔になるフェリオを置いて、フウは(はじめまして)とペコリと頭を下げた。
「行儀ええんやな。」
「どなたですの?」
 猫に似た瞳を細める女性は高く結った紅色の髪を艶っぽく掻き上げる。フェリオとフウを見つめて、口角を上げた。
「…おたくら、ラファーガをどないしたん?」
「ラファーガさん?」
 フウの脳裏に森で亡くなった男性が浮かぶ。表情を変えたフウに、女性も表情を変えた。
「知っとるんやな!」
「ま、待て俺達は…!!」
 留めようとしたフェリオの腕をスルリと抜けて、女性はフウの前に立ちはだかる。
「カルディナさん…ですのね?」
「そうや、ラファーガをどないしたんや。」
「その方は亡くなられました。」
 己を睨み付ける相手に怯む事もなく、フウは落ち着いた声で対峙する。

「カルディナさん…私の話を聞いて「…っ、やっぱり許さへんで…!!!」」
 
 問答無用の状態に、フェリオはカルディナに剣を構える。

 「どうする、フウ!」


崖へ向かう
橋へ向かう
戦う