「うちの勝ちやな。」
 手元に残るカードを見て、フウは息を飲んだ。
それは、真っ白な予備のカード。
「それは、一体…!」
「この予備のカードはジョーカーになるんや、世間ずれしてないお嬢様には難しかったか?」
 うふふと微笑むカルディナに、フェリオは大きく溜息をつく。 ひらりと身を翻して、カルディナは底意地の悪い表情で振り返った。
「ぎょうさん仕事あるよって、気張ってもらうで?
 そんな顔せんでもええよ、命までは取らんさかい。」

 どうだか…。

「取り敢えず…そやな、ふたりには踊りを覚えて貰うで。うちの仕事の基本やからね。」

「へ?」
「ええ?」
 どんな基本なのだと顔を見合わせたふたりを眺めながら、カルディナは捕らぬ狸の皮算用を始めていた。
 そののち、セフィーロで人気を博したダンスのペアが出現した…なんて話しを聞いたような、聞かないような…。


〜To Be Continued?