何とか森の出口を探しあてて進んでいれば、ガサリと物音のする茂みを見つけた。  垣根のような草叢を掻き分ると、ちょっとした庭園のような場所がある。
 そうして青く長い髪をした少女が立っているのが見えた。彼女はテーブルに置かれたケーキを切り分けていたところのようだ。
 彼女はフウを見つけると、にこりと微笑む。
「あら、いいところに来たわね、フウ。」
「ウミさん。」
 あら、あらとハイタッチを交わしてはしゃぐ少女に、フェリオはやれやれと溜息をついた。
「さっき、ケーキを焼いたところだったのよ、少しお喋りしていかない?」
「まぁ、いいですわね。」
 きゃっきゃとはしゃぐふたりから離れ、フェリオは彼女の従者と思しき二人に声を掛ける。一人は杖を持った小さな子供、もうひとりは間深く帽子を被った青年だ。
「いつ、終わる?」
「…待つしかないだろうな…。」

ほたてのほ様


 小さいくせに、ヤケに威厳を持った口振りの子供が言うと青年もコクリと頷いた。「此処からが長いんだよね。」
「…そうか。」
 フェリオも腕組みをしてその列に加わる。
長い長いお茶会が終わったのは、セフィーロが魔王に征服された後だった。


〜To Be Continued?