「はぁ?」
聞き咎めたフェリオに、フウは動じる事は無い。
「ですから、この間読んだマニュアル本にそう書いてありました。
確か、導師クレフ著の(沈黙の森の歩き方)って本でしたので間違いないですわ。
さ、参りましょう。」
にっこりと微笑むフウの様子に、フェリオはガックリと頭を垂れた。
『俺、とんでもない奴に付いて来ちまったのかもしれない…。』
どんなに後悔しようとも戻れない森の中で、脇目も振らずに歩くフウの背中を追いながら、フェリオの頭は不安でいっぱいになっていた。
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