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indications of put an end 平気で人を殺す奴らだ。連れていかれれば、それこそ命の保証はない。 そして、この人の出入りが激しい場所で実際銃を撃つことはないだろうと推測した。 それからもうひとつ。出来る限りの事はしておくべきだ。 ピオニーは、片手でアッシュを抱え、もう片方の手でポケットの携帯を掴む。 「手を上げろと…。」 そう脅した相手の顔面に叩き付ける。なんだかんだで金属だ。投げられた男は大きく仰け反る。その隙に蝶番に手を掛けたピオニーの反撃も其処までだった。 ぴたりと後頭部に当てられた銃口に冷や汗が出る。 「大人しくしろと言ったはずだ。」 落ち着き払った声が、抵抗の終焉を宣告した。 と同時に、覆った手の隙間から鼻血を流した男が忌々しそうに携帯を踏みつぶす音が聞こえた。床に散らばる部品を見やり、ピオニーは観念したように両手を上げる。 これで、少なくとも此処で何かがあった事がジェイドに伝わる。 携帯のメモリーに気付き、犯人を特定してくれるかどうかの確率は低い。けれど、今はそれに賭けるしかない状況だ。 男達に、即されるままピオニーとアッシュは楽屋を後にした。 → content/ |